2015年 03月 04日
装丁の仕事から 4 |
「小さなやわらかい午後」は椎名さんの写文集です。
本文見開きに野原いっぱい咲いた、花の写真があります。
それに合わせて、ウィリアム・モリス「ひなぎく」を全面に使い
仕上げました。カバーなし、オビなし、バーコードなし。
「王様の耳はロバの耳」は日々の小さな打ち明け話を綴った、
いちえさんのエッセイ集です。本文に佐野洋子さんの、
一頁大のイラストレーションが10点入っています。
「午前零時の玄米パン」の著者、木原さんはこの時、
本の雑誌社に勤め、デスクワークの毎日でした。
その木原さんが、群ようことして初めて出したのがこの本です。
ペンネームは目黒さん、タイトルは椎名誠さん。
他にこんなタイトルが上がっていました。「白雪姫と七人のプロレスラー」
「赤いハナオの下駄ばきシャンソン」「唐獅子ポンタン飴」・・などなどです。
「太田トクヤ傳」は「本の雑誌」に連載した沢野さんのエッセイを
まとめた本です。本文には沢野さんのイラストレーションが沢山はいり、
絵本のようです。巻頭に「太田トクヤ外傳」として、8頁のカラーイラストが
載っています。これが初々しく上がっています。
「小さなやわらかい午後」椎名誠 本の雑誌社 1990年5月刊
装丁:多田進 装画:ウィリアム・モリス 判型:B6上製
「王様の耳はロバの耳」渡辺一枝 講談社 1990年4月刊
装丁:多田進 装画:佐野洋子 判型:B6変上製
「午前零時の玄米パン」群ようこ 本の雑誌社 1984年7月刊
装丁:多田進 装画:柳生まち子 判型:B6変上製
「太田トクヤ傳」沢野ひとし 本の雑誌社 1985年4月刊
装丁:多田進 装画:沢野ひとし 判型:B6変上製
by sustada
| 2015-03-04 20:34
| 装丁の仕事